アクテージ痛み情報局

首こり関連

バッグなどの荷物を持ち続けると
首や肩がこるのはなぜ?

監修:東京脳神経センター 神経内科 作田学先生

筋肉の動かし方によって首がこったり、こらなかったり。
この違いは何?

バッグを持ち続けた後や長時間のデスクワークの後には首や肩にこりを感じることはありませんか。
一方ランニングなどの運動をした後にはそれほど感じませんよね?
バッグを持つのも、ランニングをする時に腕を振るのも首から腕への筋肉を使うという点では同じなのにこの違いはなぜでしょうか。
それは、筋肉が受動的に動かされている(受動的筋収縮)のか随意的(能動的)に動いているか(随意的筋収縮)の違いによるものなのです。 それでは具体的な違いを見ていきましょう。

※受動的収縮とは「ある負荷に対して、その状態を維持し続けるために筋肉を動かすこと」を意味します。

受動的筋収縮と随意的筋収縮の違い。

筋肉は、受動的に動かされた場合は筋肉の中を流れる血流の量は低下したままであり、他方、随意的に筋肉を動かす運動をした時には、それが筋電図上はほとんど同じ収縮であるにもかかわらず、約20〜30秒後には反射的に筋血流量が増加していることがわかります。 つまり、ハンドバッグを持つ時には、手や腕の動きに付随して肩の筋肉も受動的に動くために血流が下がります。一方、ランニングの腕を振る動きは、自ら随意的に肩の筋肉を動かしているので血流は増えるわけです。
同じ肩を上げる動きでもそのような違いはあるわけです。

受動的筋収縮(左)と随意的(能動的)筋収縮(右)の違い

作田学:「Primary care note 頭痛」、p.38、日本医事新報社、2004より引用改変

肩こりは長い時間血流の乏しい状態で筋肉を収縮する(受動的筋収縮)と起こります。
デスクワークや本を読んで長時間うつむく姿勢を取ると首や肩がこるのは、首の後ろの筋肉が4〜5キロもある頭を支えるために緊張して筋肉が硬くなるので、その中の血管が圧迫されて血流が悪くなり、酸素不足に陥った状態で筋肉が収縮し続けているために痛みが出てくるのです。特に首が長くて細い人は、頭痛や肩こり、首すじの痛みを感じやすい傾向にありますので気をつけましょう。

まずは、後頸部から肩のあたりにかけての
血流を改善することが重要

肩こりがどこに起こるかを調べたところ、僧帽筋上部(後頸部)が60〜65%、僧帽筋上部(肩)が68〜70%、肩の下あたりの僧帽筋中部と呼ばれるところが8〜13%、僧帽筋下部が3〜5%でした。

首こり・肩こりになりやすい姿勢・体型

作田学:
「Primary care note 頭痛」、
p.187、日本医事新報社、2004より引用改変

これをみると、肩こりや首すじの痛みを予防するには、まず後頸部から腰のあたりにかけての血流を改善することが重要だといえます。
予防のために、普段から意識して

・姿勢に気をつける。(頭の重さが4〜5キロあることを自覚すると無理な姿勢を取らなくなる。)

・腕の重みを肩にかけないよう肘かけのある椅子を使ってみる。

・肩の筋肉を鍛えるために、壁を押す動作を毎日30秒くらい続ける。

・入浴は、体をよく温め冷めにくくするため、熱いお湯に短時間入るのではなく、ぬるめのお湯に少し長めにつかる。

などに気をつけるようにするとよいでしょう。